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トパーズ
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食いしん坊のロシアンブルーとの生活も1年が過ぎ、 あまりにもりもり食べるので 最近は、 太っちょ(ふ・トッチョ)さん。なんて呼んでます。
ある冬の寒い日。 都内のマンションの前に・・・ 「誰か、拾ってください」 と、大きなダンボール。 子供たちが覗き込んでは 「あ、猫だ〜」 「かわいいね〜」 「でも、ロシアンブルーなのに黒いねー」 「うち、ダメー。ママが猫アレルギーだもん」 「うちも〜。ペット禁止!!」 ロシアンブルーの黒猫は、次のカモ(鴨)を探してキョロキョロ。 そこへ、仕事帰りで疲れ果てた女の人が。 「あっ、この人だ!」 そう思った、ロシアンブルーの黒猫は 「ニャ、ニャーン(拾って!!つれて帰って)」 と、元気良く呼びかけました。 でも、とっぷりと陽も暮れて ダンボールの白さが浮かびあがるばかり・・・。 ロシアンブルーなのに黒猫は闇に沈んで見えません。 「ん?今、猫の声がしたような・・・」 仕事で疲れ果てた女の人は首を傾げ、 「あたし、そーとー疲れてるわね」 と呟いて、行ってしまいました。 その後、何人も人がとおりすぎて行きましたが ロシアンブルーなのに黒猫さんには見向きもせず。 ロシアンブルーなのに黒猫さんは、ちょっとがっかり。 「今日はもう、ダメかニャ」 また、明日頑張ろう。 と、意外と前向きにさっさと暖かいダンボールの底にうずくまってしまいました。 続く。
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