午前5時。
着実に4時台から鳴り始める『抹茶アラーム』のスイッチ(頭をヨシヨシ)を押し、
まだ、薄暗い部屋を出る。
軽〜いめまいと、強〜い近眼で、時折、
「ゥギャ!」と聞こえるのであるが、寝ぼけたままで、
「ゴメンネー!!」
『抹茶スクリュー』
(ヨシヨシしろ!と寝そべって、回転しながら前進)
と一緒に、居間まで進むのである。
しばらくすると、私の目も馴染んできて、周りを把握することが出来るのであるが、
今朝は、寝室の前に座って、ドアを見つめる抹茶の姿が、なぜか健気に見えたのである。
“苦労は買ってでもしろ”とよく言われている。
かなりの授業料を払って、今のニャ王が存在するのであるが、姉さん女房(年だけで中身は・・・汗)の私から見ても、
「払い過ぎよね〜。年相応やないよね〜。」なのである。
「世の中に苦労なんてない。勉強だ。」と、普段言ってるニャ王も、さすがにうなされていたのである。
「寝たらイヤなことも忘れるさ!」
眠れない。
「ァウ・・・ァウ・・・ウワォ〜ン・・・」
「まちゃおもか・・・おはよぉ・・・」
ドアの前の抹茶は、いつになく、ニャ王の心配をしているのである。
「なんだ〜?!珍しいこともあるもんだ〜。」と言う気にもならず、そっとしておいたのである。
ニャ王と抹茶、三人?!の生活は、裕福とはいかないが、十分すぎる幸せである。
この『和』が、ニャ王の実家、私の実家、そしてまたそのまわりへ・・・
どんどん広がっていけたら・・・
自分たちがもっと優しくなれるように・・・ならないとな・・・と思うのである。