時間の使い方が、やけに下手になっている中、ニャ王のシャツ作りを進めているのである。
“ボクも手伝う〜♪”
広げた生地の上に、
“ヨッコラセ♪”
「おっ!社長さん!」
抹茶を無視する訳にもいかず、声をかけるのである。
ガタン!!
ゴト!ゴト!!
やけに自慢気な顔の抹茶。
“母ちゃんが布広げてるから、ボクも♪”
風呂場から、ケンのゴシゴシ(ナイロン)タオルを持ってきたのである。
「抹茶くんも、布広げるや〜。上手やね〜。」
内心、生地の上に置かれたタオルが、
濡れてなくて良かったーー!!!
なのであるが、生地の上で機嫌を損ねる訳にもいかず、誉めてみたのである。
誇らしげである。
みっちり!!製作に時間を費やしたい!!!
そんなわけにもいかない日々が、続いている。
そして今朝。
ニャ王の携帯が鳴っている。
「あの〜。お父さんから電話入ってるんですけど・・・」
寝起きのニャ王との会話は、あてにならないのだが、
「不吉だ・・・」
正解!!
寝起き早々、自分が発した言葉は覚えていなかったが、内容的には間違ってなかった。
いつものごとく、急な予定変更。
以前は、知らず知らずに『波紋』の中心だったニャ王と私なのだが、
二人でタッグを組んでからは、
静かな水面に石を投げると、周りに広がっていく。
人も同じ!!!
事を理解しているのである。
わが家は『段取り』『気配り』を、まず考えるようになったのである。
「前夜じゃなくなっただけ、父ちゃんも気使てくれてるやん。」
ニャ王の心も、広くなっているのである。
ニャ王のシャツは、いつ出来上がる事やら・・・
ジャギとケンの
“おかえり〜”
の用意せな!
バタバタと一日が始まるのである。