お盆が慌ただしく終わり、
ようやくわが家も、通常化の予定であったのである。
お盆休暇といえども休む間もなく、翌日から、『サラリーマン』に戻ったニャ王。
世間一般にいう、
「それを夏バテと言うんですよ〜。」
の言葉も聞き入れずにいたのだが、
突然、39℃前後の熱を出したのである。
ところが、その何時間後には、のんきな私もダウン。
「喉痛いね・・・。」
二人して、何の前触れもなく、
『夏風邪』をひいてしまったのである。
案の定、高熱でも食欲だけはあるニャ王。
鼻と喉は、まだ気持ち悪いままではあるが、
熱は治まっているのである。
よ:「遅くなったな〜。まちゃおくん、怒ってるやろな〜。」
帰り道での事である。
あおるわけではなかったが、一台の車が 背後から、追い越していったのである。
よ:「なんだ!?あの車!感じ悪!!」
一気に追い越すわけでもなく、下がる風でもない、
ランクル風ガッシリとした黒の車が、私の横を走って行ったのである。
ニ:「まぶしいなー。」
赤信号になり停止。
よ:「さっき行った車、女の人、ニヤ〜ってこっち見てた。」
ニ:「よめちゃん・・・違う・・・それ、あかん・・・暗いのに、顔だけハッキリ見えるのは・・・」
よ:「あ゛・・・そうやんな・・・は・・・」
二人で、
「違う!気のせい!忘れよ!気のせい!」
ニ:「いつもやったら行けるタイミングやったけど、停まらないかん気がしてさ・・・」
駐車場到着。
ニャ王には続きを言えなかったのだが、
車に似つかわしくない、
日本美人系のちょっとオシャレではないショートカットの女性に、違和感は感じていた。
よ:「私はそんな力ないし〜。ニャ王ならともかく。」
ニャ王は若干、『特異体質』なのである。
ニ:「しかも、よめちゃん、連れてきたかも・・・」
よ:「まさか〜。そんな事ないない。抹茶に会えばわかるよ〜。」
と言いつつ、二人とも、鳥肌が治まらないのである。
ニ:「ただいま〜。」
よ:「ただいま〜。」
いつもなら、ドアを開けると飛び出してくる抹茶が、
ジ〜〜〜。
ソロ〜〜〜。
よ:「あ・・・」
カーテンの影に隠れたのである。
ニ:「ほら・・・」
よ:「そんな事無いよぅ・・・抹茶く〜ん、父ちゃんよ〜。」
姿をあらわしても、しばらくは、ニャ王に近付かず、顔を見ようとしない抹茶。
その後、
リ〜ン♪リ〜ン♪リ〜ン♪リ〜ン♪
鐘を鳴らし続けたニャ王である。
『夏風邪』『夏太り』『夏体験』
ちょっと違った!?
夏三昧のわが家なのである。