今も月に一度は、ニャ王の実家『山』に行く。
その日は突然、無法地帯である、元の自分の部屋を片付けだした。
歴代の猫に『みーこにゃん』という、一匹狼ならぬ猫がいる。
元は兄上の猫である。
ある日、病院にも見放される病気になるが、
家族の声も聞かず、一時も離れず、付きっきりで看病する。
奇跡的に回復し、いつしか、弁慶と牛若丸のような関係が出来ていた。
ニャ王が帰宅し、
「みーこー!」の声に
「んみゃー!!」山から駆け下りてくる。
あまりの勢いに止まりきれず、目の前で転ぶ。
「うわぉん。うわぉん。」手をクイクイさせながら、
「折れたよぉ。痛いよぉ。」とでも言いたげに、
「どうした?みーこー。大丈夫か?」に喜んでまた走り去る。
いつもニャ王のそばには『みーこにゃん』がいた。
しかし、突然姿が消える。
ニャ王は探し続ける。
一枚の写真がある。
玄関先で撮られた『みーこにゃん』である。
私は違和感を覚え、
よ:「あのぉ…影が…馬ですけど。マキバオー!?」
ニ:「確かにずんぐりムックリだが、猫だ!」
よ:「猫にも細い目の子もいるんだ…。」
決して可愛いとは言えない、二頭身の子である。
消息不明後、痕跡だけがある。
なぜか一時期、二頭身風の子が大量発生してしまったのだという。
あれから何年経ったであろう。
「みーこにゃんは、今も側にいるような気がする。」
人生の節目、転機には必ず『みーこにゃん』を思い出すとニャ王は言う。
まさかと思うが、私を『みーこにゃん』と思ってはいないだろうか…
抹茶、互いに頑張ろうぞ。ボケコンビの結束力とはいかに!?