福猫物語（８） | 福のMY ROOM - ペットストリート

可愛いですねぇ〜　誰だかわかりますか？（笑）

実家にはその頃、庭を横切って立ち寄る小柄な外猫が来てました。

三毛猫なのでミーちゃんと呼んでいました。

何度か、このブログでも紹介したことがあると思います。

ある時、ミーちゃんがすごい勢いで　部屋の中まで飛び込んできたのです。

ちょうど私が実家にいる時で、酷い怪我をしていました。

びっくりして側にあったボストンバッグに入れて　急いで病院へ連れていきました。

診断結果は右手切断でした。

外猫で片腕になったら生きていけないだろう、と家族会議では安楽死という選択肢も

出ました。しかし、獣医さんは「身体はなんでもないのですし。」と言いますし

弟は「家に助けを求めて来たんだから、助けてあげようよ。」

しかし、その手術代はちょっとやそっと　出せるような金額ではなかったです。

母は、あとになっても随分ボヤいていましたが、その代金は母が出してくれたのでした。

まだ避妊もしていなかったミーちゃん。

大手術をしたあとで　立て続けに痛い思いは可哀想だからと、母はしばらく

実家の中に閉じ込めて面倒をみ、傷が癒えるまで養生させていたのです・・・が、

ミーちゃんは傷が治らないうちに恋の季節に入ってしまったのです。

ある時、母が掃除で窓をうっかり開けた隙に、ミーちゃんは飛び出しました

数日後、姿を現した時には　お腹にお土産を抱えて帰ってきたのです




これは、下駄の箱です。足の大きさほどしかなかったのですね。


華ちゃんが居なくなったことを知っている母から「生まれたら、貰ってよね」と

言われていました。

しかし、思わぬ話の流れで菜々ちゃんが家の子になってしまったので

「もらえなくなっちゃった」と言うと、

いつも　穏和な母が珍しく「約束したじゃない」と怒ったように言うのです。


菜々ちゃんが、ちょっと寂しそうだったこともあるので「じゃ、菜々のお友達に・・・ね」と

半分ムリムリ母から押し付けられたのでした。

「なんとなく家は黒っぽいのが多いから、なるべく白いのにする。」と言って

ハチ君を選んだのでした。





母に　無理に押し付けられたハチでしたが、その年の１１月に母は亡くなってしまいます。

このハチ君を見ると、あの時母にしては珍しく強引だったことを思い返し、

ハチ君は形見のようで母を思い出すのです。

母がミーちゃんを助けてくれなければ、今のハチ君もいなかったのですから。




最初は　こんなに大きさが違ったのですよ。

ハチという名前は、もうお分かりですね。七の次だからです。

菜々もハチも、大まかに分けて明るいタイプではないので、そんなに遊んだり

じゃれたり、大暴れはしなかったですね。二人とも静かな子でした。




右がすみちゃん、左がサクラちゃんに挟まれて、こんなに大きさに違いがありました。


母が亡くなってから、弟は父が寂しくないようにウェルシュコーギーの女の子

コニーちゃんを家族に迎えました。

コニーちゃんが構うので、ミーちゃんはお隣の庭に逃げ、その後もずっと実家の周りで

姿を見かけ、ご近所さんに助けられ可愛がられていました。

去年くらいから姿を見ないようになりましたが、母が大金をつぎ込んで命を救いましたが

こんなに長生きをしてくれたなら、母も本望だと思います。

片腕であれば、すぐに車にはねられてしまうことも予測も出来ましたが

すごく器用にミーちゃんはみんなに助けられて天寿を全うしました。


ただ、片手がないので真相を知らない町の人は「悪戯されて腕を切られたのではないか、

そんな輩が近所にいるのかしら、怖いわね。」と噂をしていました。

私はそういう噂に出会うとミーちゃんのこれまでの真実をお話ししました。




今の　困った喰いしんぼ爺さんが、悪戯っ子のようにあどけなくて可愛かったんです。

この大きさの違い、明日までよく目に焼き付けておいてくださいね。


毎日、読んでいただきありがとうございます。

私にとっても思い出を振り返るよい機会でした。まだまだ続きます。

どうぞ、お付き合いくださいませ。


では、また明日