“ブーコー♪ブーコー♪”
目覚ましの鳴る5分前。
さすがに毎朝、4時や4時半ともなると抹茶も眠いとあって、
予定時間の30分前に母を起こす!
ことは、無くなったのである。
お弁当を作っている間もおとなしく、時折、暗がりに赤い二つの光が、台所に立つ私の方に向くだけなのである。
“ガシャッ♪”
「ワンワン♪」
「ごあ〜ん♪」
“チャリン♪チャリチャリ♪”
炊飯ジャーを開けた音に、喜んで走ってくるのである。
「ハフ♪ハフ♪ハフ♪ハフ♪」
(ボク、炊きたてご飯好き〜♪)
杓文字に付いたご飯が、目当てなのである。
“満足〜♪”
私の指に付いたご飯を食べ終わると、
抹茶君は、おねむです〜♪
ケンの起床時間まで一休み。
抹茶の『日課』となったのである。
ご飯の時には、一緒にご飯。
寝る時は、一緒に(寝床は気まま)寝る。
『小さな幸せ』を感じながら、今日が始まるのである。